風力発電について

風力発電について

風力発電は自然のエネルギーである「風」の力で電気を作り出します。
地球温暖化ガスである二酸化炭素を発生させないことから、クリーンで環境負荷の少ない発電方法として注目されています。
風力発電機の「ブレード」と呼ばれる大きな羽根を風の力によって回転させ、その回転の動力が発電機で電気に変換され、変圧器で昇圧された後、送電線や配電線を通って各場所へと届けられます。
風力発電機には、ブレードの回転速度を速める「増速機」や、台風のときなどに危険な回転を防ぐ「ブレーキ装置」も補助的な役割として内蔵されています。
風力発電機は環境性能と安全性が著しく上がっており、風車の材質改善や基礎工事の規制強化により、安全性も大幅に向上しています。
風力発電について

生活環境の中の音について

風車の設置により音(ブレードの風切り音、発電機の回転音、歯車の機械音など)が発生しますが、発生音は距離が遠くなると急激に小さくなります。また、風車により低周波音が発生しますが、自動車のエンジン音や滝の流水音などにも含まれています。「(仮称)鳥取西部風力発電事業」において、住民の方々への影響が小さくなるよう検討・調査を実施し適切な距離を保つように努めて参ります。

身近な音と周波数の例

周波数が低くなるにつれて耳の感度が鈍くなり、
大きな音でないと感じなく(聞こえなく)なります。
低い音 高い音
身近な音と周波数の例 周波数が低くなるにつれて耳の感度が鈍くなり、
大きな音でないと感じなく(聞こえなく)なります。
身近な音 身近な音
※周波数….1秒間に空気が振動する回数(Hz:ヘルツ)
出典:環境省ホームページ - よくわかる低周波音 

風車から発生する音

風車から発生する音
全国29の風力発電施設周辺の164測定点での測定騒音
(環境庁調べ/平成28年11月)
風車から発生する音には聞こえる音(可聴音)と聞こえない音(低周波・超低周波音)が含まれており、それ以外の特殊な音が発生することはありません。

左のグラフは、環境省による全国29か所の風力発電設備周辺164地点での風車騒音の調査結果です。
この環境省の実測結果から、風車から出る超低周波音は人の耳では感じることが難しく、風車から発生する音は可聴音の影響が大きいと考えられます。

風車からの距離と騒音との関係

風車の音は、風車との距離に関係することがわかっています。環境省は全国389か所ある風力発電設備のうち苦情が寄せられている施設25箇所において騒音調査を行いました。

その結果、風車からの距離が300m〜400mの区間が風車音に関する苦情が最も多くなりました。また、1,000m以上離れると1ケ所からしか苦情が寄せられていないことがしめされました(右図)。

また、鳥取環境大学紀要の調査報告では、鳥取県内8ケ所の風力発電所での騒音調査で、風車からの距離500m圏内で「苦情」があったと報告しています。風車と住居の距離が重要であることがわかります。

実態把握調査について

風車からの距離と騒音との関係
出典:「添付資料 風力発電施設に係る騒音・低周波音の実態把握調査」
(環境省 水・大気環境局大気生活環境室)

社会環境の中で発生する超低周波音

様々な社会環境の中で、低周波音、超低周波音が発生しています。
下のグラフは測定結果(図中 ● 印)を示したものです。これより、工場や住宅内での低周波音の音の強さには幅があることがわかります。
風車からの距離と騒音との関係
出典:「よくわかる低周波音」(環境省 水・大気環境局大気生活環境室)

風車からの超低周波音

一般的な風車からの超低周波音は、生活音と同程度の
人が超低周波音を感じ始めるレベル100

風力発電所

全国29か所の風力発電所における調査結果(環境省)は
レベル80以下
※測定地点で最も近い場所は、発電所から136m
風力発電施設から発生する超低周波音・低周波音と健康影響については、 明らかな関連を示す知見は確認できませんでした。
とされています。
出典:環境省HP 低周波音問題に関するQ&Aより抜粋
人間が超低周波音を感じ始めるレベルは、100㏈程度であり、生活音と同程度であり、気づかないレベルといわれています。超低周波音については、環境省が「超低周波音・低周波音と健康被害について、明らかな関連を示す知見がない」と示していますが、弊社の低周波音観測では、自然環境中の超低周波音を測定するともに、風力発電所の稼働により発生すると想定される超低周波音も提示していきます。